点線。破線。 

いちサバイバーの思ったこと、考えてることのキロク。

『The courage to Heal』と『心的外傷と回復』

      
※絶版だったのですが2013年12月に再版決定しました。
関連記事⇒ http://mymind.doorblog.jp/archives/52132281.html


クリニックの待合室で見つけてから、『The courage to Heal』が欲しくて探していて、とうとう買いました!

『心的外傷と回復』は、4~5年前に購入して読んでいましたが、基本的に医師・カウンセラー向けの本なので、難解でした。

知って良かった内容もありましたが、「うーん。そんで、当事者はどうすりゃいいのかね?」と、途方にくれてしまう部分もあり、実際の毎日の中でどう生かせるのか、という点ではちょっと辛かった。

その生活に即し、具体的に何が出来るか?の部分を、サバイバーからの目線で書かれている『生きる勇気と癒す力』。

PTSDの特徴である「フラッシュバック」を、体験者ではない人達に説明するのは本当に大変です。

理屈では分かっているのですよ。
今、自分が感じている恐怖や悲しみが、もう既に過ぎ去った体験であって、今、この瞬間に起きていることではないというのは。

今はもう自分は安全なところに居るんだ、と感情や感覚に納得させるのは、とても疲れます。

一時期、フラッシュバックに飲まれることを物凄く怖がっていた時期がありました。(まぁ今でも怖いし苦しいのだけど)

パニックに陥って、その場に居合わせた人達に「どうしたの?」「何が怖いの?」と問い詰められることが、フラッシュバックと同じくらい恐怖で苦痛でした。


もちろん、皆、心配して声をかけてくれているのはわかっているのですが、その「心配」に答えられるだけの余裕など無いので、説明しなくちゃとヘンな義務感を持ってしまって、二重、三重に自分を苦しめてしまっていました。

同じPTSDで、かつサバイバーの友人が出来てから、彼女とはよく「周りの人達に何をしてもらえばいいか?」について話をしました。

私の場合は「何もしないで、待ってもらう」が、今のところ最善のようです。
人によるんだと思いますけど、私はフラッシュバックが来た時、たいてい体を小さくして、動かなくなります。
(中には「怖くて逃げようと躍起になる」という人も居ます。反応は様々です。)

自分を守ろうとしているのですけれど、そういうときに突然触られたりすると、敵が襲ってきたように感じてしまう。

だから触らないで欲しいこと、落ち着いて来たら自分から「こういうことがあって怖かった」等、話し始めるからそれをただ聞いていてくれればいい、と周りの人達に伝えました。

以前だとそのリクエスト自体が非常識なまでのワガママだと考えていたので、言えなかった。そんなことを要求するなんて、私は酷い人間だと思いこんでいたので。
今は、やっと伝えられるようになってずいぶんラクになりました。