点線。破線。 

いちサバイバーの思ったこと、考えてることのキロク。

これが「異例」であることの怖さ

2月10日にこのニュースを知って、素で「なんで異例なんだよ!?」と思った。


わたしは、過去に、虐待かもしれないと思った出来事が身近にあったので110番通報したことがあります。

通報するかどうか、ものすごい悩みました。
もしかしたら私の気にしすぎかもしれないし、とか。

でも、当時通っていた男女共同参画センターのカウンセラーさんに話をして、「それは通報しても全然おかしくない」と児童虐待法からの視点で意見をもらい、通報にふみきりました。

子ども虐待を発見したり、著しく子どもの様子が変だと感じたら、児童相談所や市町村の担当窓口、福祉事務所に通告をしてください。

地域に住む私たちには、関係機関への通告の義務があります。
また、学校や児童福祉施設、病院、その他の子どもの福祉に業務上関係のある団体、また、学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師や保健師、弁護士、その他子どもの福祉に職務上関係ある人たちには、虐待を受けている子どもの早期発見と、虐待を受けていると思われる子どもを発見したときに速やかに関係機関に通告する義務が課せられています。

通告は、直接虐待をしているところを目撃していない場合でもできます。体に殴られたようなあざや切り傷をつけた子どもがいる、汚れた衣服を着て食事を与えられていないような子どもがいる、子どもが厳冬期に戸外に長時間出されている、子どもの姿は見たことがないけれど火がついたように泣いているのがいつも聞こえる、小さな子どもを残して両親がいつも外出し食事や世話を十分にしていない…。このように、著しく様子がおかしい、適切な養育を受けていない子どもがいるようだ、と気づいた方は地域の児童相談所に通報してください。

通告は、電話でも手紙でもかまいません。通告した人の秘密は守られます。通告した後で虐待でないとわかっても、通告した人に罰則はありません。
(子ども虐待防止法より)

この『通告の義務』を知らない人が多いことにまず驚きました。
最低限、このことだけは知っておいてください。

何も無ければそれでよしです。

私が通報したケースは、夜中にガラスのようなものが割れる音、怒鳴り声、罵声(「死ね!」「お前を殺す!」など)が、数日間続き、それが数ヶ月にわたって繰り返しあったので、騒ぎがはじまったと同時に110番しました。
(しかも家の中だけじゃなく、外でも怒鳴ってました。)

そのあとの警察の対応がアホすぎたので、思わずこっちから指示出しました。

通告者は匿名扱いです。
なのに、うちの近所だったため、どうしても話を聞きたいといわれてOKしたところ、警官が相手の家を訪問するのと同時にうちに訪問しようとしたので、「それは匿名になってません!」と言いました。

で、なんとかわかってもらえて、後日、お話を伺いたいとなり、訪問を待っていたら、なんとワンボックスカーで、私服刑事4人くらいでうちにやってきました。
なんだこのバカの集団。虐待防止法できて、何年経つんだ。

できるだけ日付と時間帯や内容をメモしてあったのですが、説明していたら刑事が一言。
「子どもは泣いていましたか?」
何故?と聞き返したら、泣いてなければ虐待ではないとのこと。

それで仕方なく私の経験を話すことになりました・・・。
はじめは泣いていられるけれど、泣く度に攻撃が酷くなるとわかったら泣きません。
(私は途中から泣かなくなりました。部屋の隅で固まってました。)
そうすると「えっ!?そうなんですか?」という答えが。

君ら、何を学んだ上で虐待防止法とかいってんの?
脳ミソ使ってくれよ。駐在さんじゃなく刑事だろ?
(私の心の声)

結局、その家に児童にあたる年齢の子(満18歳未満)がいたのもあり、その後、児童相談所や学校関係に話が行ったようです。

警察や児童相談所の対応にも怖いと思いましたが、何より怖かったのは、道で大騒ぎしてるのに近隣の住人が顔ひとつ出さないことでした。

一応、住宅街なんです。
そして小学生くらいの子どもがたくさん居る地域なんですけれど。
・・・スルーするのに慣れてるんでしょうね。
(でもそれって、よくイジメ問題で言われる「いじめに参加してない傍観者」と同じだと思うのですが・・・。)



子ども虐待防止「オレンジリボン運動」


このサイトはかなり簡潔に分かりやすく書いてくれていますので、一度は目を通しておいて頂きたいと思います。