この当事者周辺のひとたちに知ってもらいたいこと(病気編)シリーズは、
親=病気になっていない人(サポートの位置に居る人・友達なども含む)
子=精神科領域疾患の当事者 を 前提にして書いていたテキストです。
なので適宜、当てはまる人を入れ替えて読んでくださいね。
親子であっても、人はみんな別の人間です。
どんなに似ていても、やっぱり別の人間です。
別の人間ですから、考えていることも感じていることも、似ているようで、やっぱり全然違うのです。
100%相手を理解すること、なんて、誰にもできません。
100%理解しあうことも、誰にもできません。
Aさんの病状はあくまでAさんのだけ課題です。
Bさんの病状も、あくまでBさんのだけ課題です。
同じ病名でも、AさんとBさんとでは、課題の内容も、どこから手をつけるのかも、どう取り組むのかも、それぞれ違います。
飲む薬も違えば、出てくる症状も違います。 なので比較しても仕方がありません。
必要なのは、他の患者との比較ではありません。
他の患者さんがやってみてラクになった・よかったこと、は、「参考・一例」です。
試してみようと本人が決めたら、試してみる意味があります。
今、その人に必要なことは何なのかを、本人の意志と主体性最優先で、一緒に探しては試してみる。
周囲が出来るのは、それを見守ることと、急かさないこと。
しんどい・死にたいという声にきちんと耳を傾けること。
何度も病状のゆり戻しがあってもいいのです。 右肩上がりで変わっていくものじゃないからです。
ひたすら探しつづけ、試しては、自分にしっくりくるものを見つけた時はそれを大切にする。
状態が悪くなったら、休憩する。 持ち上がってきたら、また探すことをはじめる。
その繰り返し=治療であり、療養です。
それこそが「当たり前」で「普通」なんです。