点線。破線。 

いちサバイバーの思ったこと、考えてることのキロク。

『性的虐待の時効は大人になるまで停止してほしい』要望書賛同者を募るキャンペーン。

寺町東子さま(@teramachi_toko)が作ってくださったキャンペーンです。



キャンペーン · 性的虐待の時効は大人になるまで停止して下さい。子どもが全国どこでも助けを求められる体制を! · Change.org


要望書の内容を読んで、ああここまで書いてくださったんだ、と嬉しく思いました。
以下、要望書からの引用です。

(2)性的虐待被害の特徴

 ① 性的虐待、特に親族からの性的虐待被害に遭った被害者にとって、加害者が親、兄弟や叔父などであるため、打ち明ければ家族が崩壊しかねないことから、身近な大人に話をすることは、かなりな困難を伴います。

 ② その上、加害者が口封じをすることもあります。

 ③ 更に、やっとのことで親に告白しても、子どもの性的虐待被害を顕在化させることは、親にとって兄弟や我が子を加害者にすることとなり、自らの社会関係の崩壊も意味します。いわば親との間に利益相反関係があるのです。このため、被害者が逆に叱責されたり、虐待被害を否定される等、親によって性的虐待被害が隠蔽される実態があります。(注1)

 ④ また、性的虐待の被害によって、被害者の精神的損害が明確になる時期は、早くも思春期以降、異性等との関係、結婚、妊娠、出産等に直面する時期であり、性的虐待の被害は「遅発性」のものと言っても過言ではありません。

実際、被害者が、PTSD、解離性障害うつ病等の診断を受けるのは、多くの場合、成人して以後です。人生の様々なライフステージに対応した被害を負い続けています。


わたしもほぼ全部にあてはまります。

こんなに自分の中の奥深いところに存在し、かつ、長年にわたって人生のいろんな面に影響が出るものか、と愕然とする機会が今までも何度もありました。

②だけ無かったですね。なんでかわかりませんが。

でも直接的に「言うなよ」っていう脅迫がなくっても、①や③にある『家族が崩壊する』『自らの社会関係の崩壊』は、想像がつく子どもはつくと思います。

子どもの年齢にかかわらず、です。








わたしの場合、身内での性虐待の加害者は父と父方の祖父なんですが、わたし自身が「あれってこういうことだったんだ!」と気付いた時には、もう祖父は他界してました。

そして、父に話をしようと思えるようになってきた頃に、父が自死しました。

なので「加害者である親・親族に裁判をする」という発想を知ったのは、ものすごく後でしたし、裁判までいかなくても父や祖父に文句言う機会すら無くなってしまいました。




ただ、『加害者が死んじゃった』おかげで、カムアウトできた部分はあります。

あとは父が生前に、既に自ら他方面から「家族」をぶっ壊してくれてしまっていたので、今更「家庭崩壊もくそもない」っていうのがありました。


でも、母に当時の話をする時、どうしても「本来なら父と祖父が責められるべき内容」もいっしょにぶつけてしまったりして、後からえげつない自己嫌悪に陥ったりもします。

それで母に「そこらへんごっちゃまぜになって怒りをぶつけてしまうことが今後もあると思う。自分でセーブできるときはするけれど、できない時はごめんなさい」って話もしました。





今、いろんなサバイバーがブログやホームページを持って、ネット上で自分の体験を語ってくれているなあと思います。

ああ、仲間が居た・・・という嬉しさはやっぱりあります。

でもすごくその人も「どうしたらいいんだろう?」って思ってるんじゃないかなぁ、と、勝手に想像してしまうのは。


今、まさに虐待されてましたとか、何らかの被害にあいました、という、いわゆる『急性期支援』は、なんとなーく増えていってるのですけれども。

わたしに限らず、長年「何かがあった」ために今もまだ辛くなるひとたちの支援に関しては、ほんとうに足りてないと思います。


自分でなんとかしなさいね、しか、無いんです。カウンセリングとか行きなさいね、みたいな。 

でも、そのカウンセリングって1回50分、1万円とかザラなわけで、そのお金、どこから出すの?って思います。

なんとかできてるあいだはいいんだけれど。 

なんとかならないときもあるんだよ・・・みんなどうやってやり過ごしてるのかなぁって、思います。

(このところわたしは漫画と映画と海外ドラマに逃避してます。)


思い出したいわけじゃない。

思い出そうと思って、思い出してるんじゃないだけに、湧き上がってきてしまう。



以下も要望書からの引用です。

大人を含む性暴力被害に対するいわゆるワンストップセンター(性暴力の被害にあった被害者が相談、刑事事件等の証拠保全、捜査の支援、診療・治療(医療費の無償化を含む)、法律相談、損害賠償等の法的手続の支援)等の枠組みについては、既に、内閣府において取り組みがなされているところです。(注5)

しかし、現状では、ワンストップセンターは、国内で12か所程しか存在せず、それも、「ワンストップ」とは異なる支援の仕組みである地域も少なくありません。

アメリカ、カナダ、欧米、韓国等の諸外国で、性暴力被害への対応が各段に進んでいる状況からみても、日本の現状は、極めて遅れていると言わざるを得ません。(注6)

早急にワンストップセンターについて、国として予算化し、全国各地に整備する必要があります。

また、18歳未満の子どもが性的虐待を受けた場合の対応については、児童相談所で対応する法的枠組みになっていますが、現状では、性的虐待を診断できる医師の配置も含めて、児童相談所単独で、性的虐待に対応できるだけの人的・物的整備はなされていません。

児童相談所とワンストップセンターとが連携し、診療、相談、刑事事件の捜査などと、被害者である子どもの保護、ケアとを実質的につなげていく仕組みが必要です。また、子どもからの聴取について、司法面接の手法を取り入れ、さらに刑事事件の証拠として司法面接によるDVD等の録画を採用できる法整備等も極めて重要です。

  早急に、ワンストップセンターを国として予算化し、全国各地に整備するとともに、特に子どもが性的虐待を受けた場合の相談、対応について、現行の児童相談所とワンストップセンターとの連携を強化する仕組みをつくることを、強く要望します。

これを一緒に書いてくれてるのが、とってもとっても嬉しいです。

以前、「本来のワンストップセンターってこういうのなんだよ」っていうのをざっくりと教えてもらった時に、「うわあ!超欲しい!!!」って思いました。



海外ドラマも、別に性犯罪が出てくるようなドラマじゃないモノでも、ところどころで『当然こういうことも起きる可能性があって、そういうときはこういう対処ね。』ってのが、当たり前に出てくる。

被害者にあたる人向けの支援だけでどんだけたくさんの選択肢が用意されてるんだろう???

(そのうち知りたい。今はムリ。)